研究内容

― スポーツ・身体活動を通じて、持続可能な未来へ ―

本研究室では、疫学的研究手法や健康行動の理論やモデルを用いて、スポーツや身体活動を通じたヘルスプロモーション・健康づくりを計画・実践・評価・改善し、社会に普及・実装する活動(健康スポーツのマネジメント)をおこなっています。
これらの活動を推進することによって、公衆衛生や人々のウェルビーイング、持続可能な社会に貢献することをミッションとしています。

現在の主な研究テーマ

1.藤沢市におけるスポーツ・身体活動促進の取り組み
神奈川県藤沢市において、2013年から藤沢市健康づくり課、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科、公益財団法人藤沢市保健医療財団が中心となり、関連機関・組織、地域住民の皆様とともに市内全域に身体活動を普及するプロジェクト(ふじさわプラス・テン)を継続しています。また2023年に公益財団法人藤沢市みらい創造財団と日本体育大学は、包括連携協定を締結し、地域社会の発展と研究・教育活動の推進、人材の育成等に向けた取り組みを推進しています。
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2.神奈川県みらい未病コホート研究
本研究は健康な方のゲノム情報や生活習慣などの情報を、同意をいただいた上で収集させていただき、参加していただいた方の健康についての情報を長期間にわたって追跡する「ゲノムコホート研究」です。2016年に神奈川県西部で始まり、神奈川県による未病改善の取り組みと連携して、神奈川県全域に拡大しています。神奈川県立がんセンター臨床研究所と神奈川県立保健福祉大学ヘルスイノベーション研究科が神奈川県の協力を得て、綿密に連携をとりながら推進しています。
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3.神奈川県における未病改善プロジェクト
神奈川県が無償提供するスマートフォン用アプリ「マイME-BYOカルテ」に実装された「未病指標」を活用した研究です。「未病指標」は、自分が「健康」と「病気」のグラデーションのどこにいるのか、生活習慣、認知機能、生活機能、メンタルヘルス・ストレスの4つの領域から現在の未病の状態を数値等で「見える化」するものです。
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4.身体活動支援環境に関する研究
人の行動に影響する要因が多階層的であることを示したエコロジカル(社会生態学)モデルをもとに、身体活動に関連する様々な環境について研究しています。日本運動疫学会認定のプロジェクト研究では、国際的に活用されている身体活動環境オーディット(現地調査)ツールの日本版を作成・提供しています。
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5.健康づくりのための身体活動・運動ガイドに関わる研究
厚生労働省より、2024年1月に公表された「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」に関わる研究を推進しています。具体的には、「健康づくりのための身体活動・運動の実践に影響を及ぼす原因の解明と科学的根拠に基づく対策の推進のためのエビデンス創出(厚生労働科学研究費補助金)」において、「安全に運動指導をおこなうためのソフトおよびハード要件の解明」と「身体活動指針の認知度と国民の行動変容の関係解明」の課題に取り組んでいます。